◆1、造作材とは
◆2、吉野杉が造作材に向いているワケ
◆3、吉野杉の造作材ラインナップ
造作材(モールディング)とは、床や壁、天井などの仕切りの部分を仕上げる部材のことです。
壁と床、壁と天井の境目、窓枠や階段の一部、扉の枠など、様々な場所に使われる汎用性の高い材料です。
無垢の杉のフローリングや羽目板を使用する際には、造作材にも同じ無垢杉を用いる事で、ディティールに至るまで妥協のない上質な空間に仕上がります。
↓【納材例】羽目板・フローリングだけでなく巾木・窓枠等の造作材も杉で統一し、まとまりのある雰囲気に↓
数ある杉の中でも奈良県吉野産の吉野杉は、とりわけ造作材に向いている杉材です。
なぜならば、吉野杉は他の杉にはあまり無い、次のような長所を持っているからです。
巾木や額縁に代表される造作材は、他の無垢内装材に比べて、薄くて細いという特徴を持っています。
大きな節の入った木では、節が邪魔をして造作材に十分な寸法を取ることができません。
また、節から欠けや割れが発生して見た目が悪いだけでなく、強度にも不安が出てしまいます。
このような理由から、造作材の材料となる杉材は、節が無いか、あるにしても極めて小さな節だけの材料でなくてはなりません。
その点、節が無い木を育てる吉野林業で育った吉野杉なら、薄く細い造作材の材料として安心してご使用いただけます。
狭いスペースに敢えて大量の苗を植え、間伐を繰り返しながらゆっくりと1本の木を育てていくことも、吉野林業の特徴です。
他産地より遥かに長い時間をかけ、人の手でじっくり育てられた木は年輪が細かく、緻密な木目を持っています。
まっすぐに整った細かな木目は、美しいだけでなく歪みに強く、保護材としての役割も持つ造作材に相応しい頑強さを備えています。
「仕上げ材」と呼ばれることもある造作材は、まさに空間の仕上がりを左右する重要な位置づけです。
淡い紅色から鮮やかな赤み、やわらかな白まで、吉野杉では杉独特の様々な色合いを存分に楽しめます。
そして、色ツヤにも恵まれ、使うほどに美しい飴色へと変化します。
吉田製材では吉野杉の美しさを最大限に引き出せるよう、天然乾燥と低温人工乾燥を併用し、最高の状態でお客様にお届けしております。
杉材を探し始めたばかりの方からは、
「杉なんて全部同じでは?」
「値段が安いに越したことはないのでは?」
というお声をいただくことも、正直あります。
しかし、
決してそんなことはありません。
木が育つ数十年を自然のあるがままにせず、節の無い木を作るために人の手で大切に育て上げた吉野杉は、手をかけたに値する沢山の長所を持っています。
密植、枝打ち、ヘリコプターでの搬出など、人の手間と時間、費用をかけた上で市場に出てくる吉野杉は、他産地に比べると価格は少々お高いかもしれません。
しかし、その価格に相応しいだけの品質をお客様にご提供できると私たちは信じています。
造作材やフローリング、羽目板など、建物の材料は、たとえば衣服のように「飽きたから」「やっぱり気に入らないから」と簡単に取り換えられるものではありません。
後悔のないよう、満足して使い続けられる高品質の材料を選んでいただきたいと思います。
室町時代から数百年に渡って連綿と続き、今もなお、ブランド木材の産地として名を響かせる吉野林業。
その吉野林業が手塩をかけて育てた吉野杉を、ぜひ皆様が長い時間を過ごす大切な空間にご使用ください。
巾木、廻縁、見切り、出隅、入隅の規格品につきましては、カットサンプルを無料でお送りさせていただきます。
また、現場に合わせたサイズ・形状のオーダーメイドの造作材も1本からお作りし、全国配送、現場に直送可能です。
各部材の詳細ページ、もしくは下記の無料サンプル依頼のリンクより、お気軽にご連絡くださいませ。
無料サンプルのご依頼はこちらから
巾木は、壁と床の境目に帯状に取り付ける造作用部材(モールディング)。
隙間を塞いで境目を美しく仕上げることと、掃除機などによる衝撃から保護する役目があります。
廻縁とは、壁と天井の境目に取り付ける部材。
壁紙(クロス)や羽目板などの納まりをキレイに仕上げるために取り付けます。
見切りとは、天井仕上げ面と壁仕上げ面や、下部の腰板部分と上部のクロス部分など、材と材が異なる部分を美しく収めるために取り付ける材。当社では、クロス部分を仕切る壁見切り(腰見切り)をご用意しています。
出隅とは、壁や板などの2つの面が入り合ってできる外側90度の角につける造作用部材(モールディング)。
角に物がぶつかる衝撃から羽目板を保護する役目があります。
入隅とは、壁や板などの2つの面が入り合ってできる内側90度の角につける造作用部材(モールディング)。 羽目板の角を美しく仕上げることと、衝撃から羽目板を守る役割があります。
窓枠とは、サッシ(窓全体)の一部で、サッシの外周の枠のことを指します。
木目が細かく狂いが出にくい吉野杉は、窓枠の材料としておすすめです。
鴨居・敷居とは、和室の出入り口や窓に設ける建具枠で、上部に設ける枠を鴨居、下部の枠を敷居と言います。
はめ込む建具の枚数により、溝の有無や数などが変わります。
磨き丸太・絞り丸太とは、床の間の装飾的な柱である「床柱」に使用されることの多い化粧柱。
その個性的な風合いから伝統的な日本家屋だけでなく、和風モダンや店舗の素材としても広く愛用されています。
美しい杉の木目を存分に楽しめる、幅330mmの杉の天井板。
幅が広く、通常の羽目板では出せない模様が特徴です。
建具とは、障子・襖や窓、戸などの、開閉する事が出来るものの総称です。
歪みやズレが生じにくく美しい、吉野杉の柾目材をご用意しています。